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疲労回復のためにはバランスの良いビタミン・ミネラルの摂取が必須

ビタミン、ミネラルは人が活動するために身体の機能を整える大切な栄養素です。体内で合成される成分とされない成分がありますが、多くを食事で摂取する必要があります。身体に十分な栄養が行き届くと、疲労回復のスピードが高まります。ビタミン・ミネラルが疲労回復に役立つメカニズムやおすすめの摂取方法を管理栄養士の視点で解説します。

ビタミン、ミネラルと疲労の関係

ビタミン、ミネラルはそれ自体は身体の構成要素にはなりませんが、食事で摂取した炭水化物、タンパク質、脂質のエネルギー代謝を助ける栄養素です。現代の食生活では外食の回数や出来合いのおかずに頼る頻度が増えたり、食の欧米化が進んでいます。これによって糖質と脂質の摂取量は増えていますが、一方ビタミン、ミネラルが不足してしまいがちです。そのために、身体の調整機能が追い付かず、慢性疲労の原因にもなっています。

主に疲労回復に役立つビタミン、ミネラル

◆ビタミンB1
糖質がエネルギーに変換する働きを助けます。不足すると糖質の代謝が滞り、活動して体内に発生した乳酸やピルピン酸が分解されず身体が酸性に傾きます。その結果、身体のバランスが崩れて各組織の機能が低下し、身体が疲れを感じます。ビタミンB群は肉体労働や運動だけでなく、精神的なストレスにさらされることでも多量に損失されるため、食事で補うことが大切です。
多く含む食材:うなぎ、玄米、大豆、あおのり、昆布、焼き海苔

◆ビタミンB2
脂質とたんぱく質のエネルギー代謝を助けます。皮膚や髪の毛、爪などの細胞の再生を助けて粘膜の健康を保ちます。ダイエット中の方は摂取カロリーを抑えて栄養不足を起こしてしまい、慢性疲労が続いたり、肌トラブルを生じやすくなりますが、ビタミンB群が不足していることも要因になります。
多く含む食材:レバー、青魚、卵、納豆、チーズ、アーモンド など

◆ビタミンB6
たんぱく質のエネルギー代謝を促進します。たんぱく質は身体の各組織をつくる構成成分となり、アミノ酸に分解されます。たんぱく質の代謝が滞ると、体組織の合成、酸素の運搬、神経伝達、免疫力などの様々な機能が低下し、身体の恒常性が落ちて疲れが蓄積していきます。
 多く含む食材:まぐろ、レバー、青魚、海苔、にんにく、大豆、きな粉、バナナ など

◆鉄
鉄は血液の構成成分、赤血球の合成に関与し、赤血球は各組織に酸素を運ぶ役目を果たします。鉄分が不足すると、身体に十分な酸素が供給されず、疲れ、倦怠感、眠気などが生じ、身体の機能が低下します。
多く含む食材:レバー、カツオ、マグロ、ほうれん草、ひじき、牛乳、卵、大豆 など

◆カルシウム
神経の緊張や興奮を緩めて、長時間の仕事後やストレスにさらされた後の脳疲労、精神疲労、イライラを抑制します。
多く含む食材:しらす干し、チーズ、ひじき、わかめ、えんどう豆 など

ビタミン、ミネラルを効率よくとる方法

日頃の食事を見直しましょう

◆1汁3菜のメニュー選び
主食+汁物+主菜1品+副菜2品の食事スタイルは、栄養のバランスが整いやすくビタミン、ミネラルの摂取量が増えます。各品に使う調味料、食材は重複しないようにして、様々な種類の食材を摂ることで、ビタミン、ミネラルの摂取量を増やしましょう。

~献立例~
朝食
フランスパン、ミネステローネ、ゆで卵、ヨーグルト、フルーツ
色の濃い緑黄色野菜にはビタミン類が多く含まれ、また疲労により身体に蓄積する活性酸素の除去を助ける抗酸化作用があります。旬のフルーツは特にビタミンCの含有量が多く、その季節ごとのフルーツを選ぶと疲労回復に役立ちます。

昼食
魚介類のトマトソースパスタ、野菜スープ、チーズ、生野菜サラダ、
トマトに含まれるビタミンC、抗酸化作用のもつリコピンが疲労回復に役立ちます。パスタに和えるソースは具だくさんにして主菜の1品にします。

夕食
ご飯、味噌汁、豚肉の生姜焼き、ほうれん草の胡麻あえ、煮豆
豚肉に含まれるビタミンB1は糖質のエネルギー代謝を促進させる働きがあります。ニラ、たまねぎ、にんにくなどアリシンの成分が含まれる野菜と摂取すると吸収量がアップしますので、オニオンスライスサラダや玉ねぎの味噌汁などを添えると効能が高まります。胡麻はビタミンEを多く含み、抗酸化作用があります。疲労によって蓄積する活性酸素の除去を助けます。

◆主食に雑穀を加える
普段の白米を雑穀、玄米、胚芽米、麦飯に変えたり、パンはライ麦、全粒粉など精白度の低い穀物が配合されている種類を選んでみましょう。毎日の主食にビタミン、ミネラル豊富な穀物を摂取することで、栄養価がアップして疲労回復に役立ちます。

◆緑黄色野菜や海草を献立に加える
人参、ブロッコリー、トマト、かぼちゃなど色の濃い野菜にはビタミン、ミネラルが多く含まれ、疲労により身体に蓄積する活性酸素の除去を助ける抗酸化作用があります。わかめ、ひじき、海苔などの海草はミネラル分の宝庫です。献立の脇役になりがちですが、メイン料理に添えて摂取量を増やしてみましょう。

◆和食を食べる機会を増やしましょう
日本食が世界で健康に良い食事と称賛を得ているのは、栄養バランスが優れているためです。和食を1日1回摂ることで、ビタミン、ミネラルの摂取量が自然と増えていきます。和定食のご飯、おかず、小鉢の組み合わせは疲労回復にピッタリの食スタイルです。

~おすすめ主菜~
焼き魚、煮魚、豚しゃぶ、鶏レバー煮、焼き鳥(砂肝、肝)、カツオのたたき、マグロ納豆和え、だし巻き卵 など
~おすすめ副菜~
ひじきの煮物、筑前煮、切り干し大根、ほうれん草胡麻和え、煮豆、小松菜とカシューナッツの炒め物、菜の花辛しあえ、わかめときゅうりの酢の物、など

ビタミン、ミネラルのサプリメントを利用する

忙しいビジネスパーソンや栄養補給が欠かせないプロのアスリートの方は、食事に時間を費やす時間が限られてしまいます。そんなときは、ビタミンB群、マルチビタミン、マルチミネラルのサプリメントを利用しましょう。200~300円/日 で始められる価格のものに人気があります。

各メーカーの商品により配合量が異なるため、ご自身の目的、体調に合ったもの探しましょう。昨今は海外のサプリメントをネットで注文できますが、海外製のものは国産製造のものより粒が大きいため、飲みやすさや原材料の安全面は国産のものがおすすめです。配合量の組み合わせなどを重視する場合は海外製を利用してみましょう。

ビタミン、ミネラル豊富な栄養ドリンクを利用する

青汁、手作り生ジュースなど忙しい朝の朝食代わりや間食、運動前後のエネルギー補給に簡単に飲める栄養ドリンクでビタミン、ミネラルを摂取しましょう。

~おすすめメニュー~

◆バナナドリンク
バナナ、牛乳をミキサーで攪拌します。お好みできな粉、青汁粉末を混ぜて、味のバリエーションを楽しんでみてください。

◆レモン蜂蜜ジュース
レモン果汁とはちみつをお湯で割ります。寒い季節はホット、暑い季節はアイスにして飲むことで、温度調整により疲労の軽減に役立ちます。

まとめ

肉体労働、頭脳労働とも、身体は長時間のストレスにさらされるとエネルギー代謝や、ビタミンB群、抗ストレス作用のあるビタミンC、カルシウムなどの栄養素が消費されます。ビタミン、ミネラルはそれ自体は身体の構成成分にはなりませんが、身体の各組織の合成、機能の調整を担う大切な役割を果たしています。

毎日の食事で十分摂取することで、エネルギー代謝が効率よく行われ疲労回復に繋がります。身体の土台となる食生活を基本にして、不規則な食事が続いてしまうときは、サプリメントや栄養ドリンクで補給して身体のメンテナンスに役立ててください。